頑張ることには中毒性があるそうです。
頑張る中毒
頑張ることには中毒性があるそうです。
もう十分頑張っているのに、自分はまだやれる、もうちょっと頑張れる、と思って更に頑張る。
気づいたら、好きなことをするための大切な時間までどんどん削られて、心身共に疲弊しきってしまっている。
でも、「頑張る」ことを一旦やめてしまうと、今までの努力が水の泡となってしまうんじゃないか、もう頑張る自分に戻れないんじゃないか。そう思うと怖くなり、心に反してずるずると無理を続けてしまうことってありますよね。。
実は、わたしも十数年前に同じ状態になりました。
でも、今は頑張らずに、好きな仕事を続けながら、家族と共に、ゆるく楽しく充実した毎日をおくっています。
頑張りすぎて限界に達する前に、一度立ち止まり、ゆっくり自分自身と向き合ってみることも大切ですね。
頑張りすぎて切れた糸
頑張りすぎの具体例をひとつ挙げてみます。
フランス映画に「愛と宿命の泉」という、まったくの農業素人が田舎へ移住してきて新規就農するお話があります。以下、ネタバレですが・・・
都会からきたその人たちは、山の上の、水が極端に少ない地域で、水が必要な作物の栽培を試みて、村人たちの失笑をかいます。
最初はうまくいくのですが、そのうち案の定日照りが続いて、真夏に麓まで何度も頑張って水を汲みに往復しているうちに、体を壊してしまいます。
仕事は止まってしまい、作物は育たず、もちろん収入もありません。そして、資金が底をつき、遂には廃業することに。
このように、すごく頑張っていても、頑張りどころを間違えてしまうと、報われず、疲弊してしまうだけです。
頑張っても結果が出ないことはある
頑張っても思うような結果が出ないことは多々あります。それは、自分の頑張りがまだまだ足りなかったから?
たぶん、そうではなくて、うまくいかないのは、ただ単に、やり方が間違っていたからだと思います。
それなのに、もっと頑張っておけば何とかなったかも、と自分を責めてしまいがちです。
わたしも、仕事を頑張りすぎて体調を崩したことがありました。
最初のうちは、あれもこれもやらなきゃいけないのに休んでなんかいられない、と気ばかり焦っていましたが、遂に観念し、布団の中であれこれ考えて、ある結論に達しました。
ああ、いつからわたしはこんなに無理をし続けていたんだろう、
せっかく好きで始めたことなのにこんなはずじゃなかった、
家族にもすごく迷惑かけちゃって・・・・、
そうだ、もう、頑張るのはやめよう。
そして、今に至ります。
頑張らなくても結果を出す方法はある
先の映画の例でいうと、フランス人の新規就農者は、環境に適さないものを無理してわざわざ作らなくとも、山の日当たりのよい斜面を利用した乾燥に強いオリーブなどを栽培すればよかったのでは??
忙しすぎたり、疲れすぎていると、なんでこんな簡単なことに気づかなったんだろう、というようなことを見過ごしてしまいがちです。
それを防ぐには、余計なところで頑張らないよう心掛けるとよいようです。
わたしの考える「頑張らない」は、不真面目であることではなく、道理にかなったことをやっていれば、自然体でもうまくいく、ということを指しています。
もっと簡単な例でいうと、
・早く寝れば、翌朝「頑張って」起きなくても自然に目が覚める
・夕食からおかずを少しずつ取り分けて冷凍しておき、数日後のお弁当に登場させれば、早朝から「頑張って」お弁当作りに励まなくてもよい
・病気のときは「頑張って」はやく治そうと思わず、ゆっくり休む
などなど。こうやって、ささいなことでも、いかに頑張らなくて済むかを、日々研究しています。
そもそも何のために頑張っていたのか?
日本人は頑張って何かを成し遂げることを美徳とする傾向があります。
しかし、スペイン語やフランス語には、日本語の「頑張る」にあたる言葉がないそうです。
あちらにはそもそも頑張るとか、我慢する、という概念がないのですね。
もし「頑張ってね」というニュアンスを伝えたい場合は「Good luck(幸運を祈る)」を使うそうです。
日本人のわたしたちも、多くの人は自分と家族の健康と幸せを一番に願っているはずです。
そのために毎日一生懸命働いたり、何か目標に向かって努力したりしています。
それなのに、いつの間にか、がむしゃらに働くことや、目標を達成すること自体が目的になってしまうことがあります。
わたしにとって、一番大事なのは「幸せになる」こと。
それは、ただ頑張るだけでは得られません。
でも、やり方や考え方を工夫すれば、それを目指す過程も、楽しく充実したものになるはず。
そして、そう考えられるようになった時点で、もう自分の幸福度は急上昇しているはずです。
なぜなら、何かを我慢して頑張った先にゴールがあるのではなく、幸せはいつも自分の傍にあるからです。
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