公立高校の理数科ってどんなところ?

子育て・勉強法・教育全般

現在高1の息子は県立高校の理数科に通っています。今回は入学してから半年経った今の理数科クラスの雰囲気や、普通科との違いなどについてお伝えします。理数科受験を検討しておられる方はぜひ参考にしてみてください。

理数科と普通科の違い

理数科と普通科の違いは主に次の2つです。

・理系科目の授業数が多い

・授業の進度が速い

息子の通う高校では理数科は普通科に比べて国語・体育の授業数が少なくなっています。その代わり、一年生のうちから地学と生物があります。

また、全体的に理数科は授業の進度が速く、国語はコマ数は少なくても定期テストは普通科と同じ内容になっています。理数科の子は文系科目が苦手ということもなく、国語の定期テストの平均点は普通科より理数科のほうが上です。数学ももちろん進度が速く、理数科の場合は夏休み中の補講の時間も数学を先へ進めていました。

息子のクラスの男女比はクラス約40人中 男子7割:女子3割 です。

理数科の倍率や合格ラインは?

うちの地域では令和2年度公立高校の入試は少子化と私立高校の授業料減免制度の影響で倍率がいつもの年より低くなりました。息子の受験した県立高校も例年だと理数科は倍率2倍のところが昨年度は1.3倍した。なのでボーダーも低くなっています。

入試は5教科250点満点ですが、理数科志望者は理・数・英の3教科は入試の点数・内申点共に1.5倍に換算されます。ちなみに息子の場合は入試当日の点数は220点台(1.5倍する前の点数)で内申44(45点満点中)で首席合格でした。理数科を受けるような子は、中学生のうちから高校の内容を先取り学習していることが多いようですが、うちの場合は合格できるか不安だったので、ぎりぎりまで高校入試対策に費やしたため、入試で結果が出たのだと思います。この高校の理数科の偏差値は69程度。例年だと最低200点は欲しいところですが、昨年度は190点台でも合格した人がいたようです。

理数科の子はどのくらい勉強する?

理数科の高校1年生の平均的な勉強時間は学校の授業以外で週15~20時間程度だと思われます。もちろん、もっとやっている人もいるし、全然やらない人もいて、1クラスだけの理数科の中でもかなり開きがあります。すでに全力で勉強しているのは旧帝大や医学部の現役合格を目指す人たち。現在やらない人は受験勉強は高3になってから始めればいいと思っている人です。それでも一浪して医学部に入ったりするので、「腐っても理数科」と言われています。やはり地頭がよいのでしょう。

宿題もかなり多く、授業の予習や復習、それとは別に受験対策で塾では映像授業を先取りしている息子は、入学後、勉強量の多さに慣れるまではとても大変そうでした。しかし、一学期の中間テストが終わると、高校生ルーティンが身に付いたようで、そこからは淡々と毎日をこなしています。

理数科でも部活に入らないといけないの?

学校の方針が文武両道なので1年生は全員部活動をしなければならないことになっています。しかし理数科の子たちは勉強時間を確保するため活動日数が少ない文化部(華道・書道・生物部など)に入る人が多く、運動部に入っているのは全体の1/4程度。それも陸上・剣道など運動部の中では比較的活動時間が少ない部に入っているようです。息子は囲碁部で、週1日だけ活動しています。

理数科クラスの雰囲気は?

一言でいうと自由。みんながそれぞれが自立していて、互いに必要以上に干渉しあったり、人に流されたりということがなくマイペース。理数科の子たちはあまり他人の言動に興味がない、とも言えます。しかし、3年間クラス替えがないので、次第に団結力は強くなるそうです。また、理数科独自のプログラムも組まれていて、研究発表をしたり、企業や大学の研究室を見学したり、映画を撮ったりと、さまざまな経験をさせてもらえます。勉強に関しては、互いに切磋琢磨し、全体がレベルアップしていける環境です。

理数科受験するか迷っている人へのアドバイス

これは中学のときの塾の先生のウケウリですが、中3の時点で大学受験の学部がはっきり理系と決まっていない場合は、理数科を選ぶべきではありません。途中で文系に転向しようと思っても、受験に必要のない難易度の高い数学なども勉強して単位をとらないといけないので大変。一方、理系学部に進学すると決めている場合は少々無理をしても入れるものなら入ったほうがよいです。息子も理数科に入ってついていけるか少々心配でしたが、勉強する環境が整っているので、周りのみんなに必死についていけば大学受験も恐れる必要がありません。息子は高校入学して半年ですが、高校生活で一番力を入れたいことは「受験勉強」なので、理数科はそれに特化したクラスということで自分のニーズとマッチしているため、とても楽しそうです。また、理数科受験の際は普通科と併願できるので、理数科目が好きならチャレンジしてみられることをおすすめします。

息子は2024年3月にこの高校を卒業しました 卒業時の3年間の振り返りについてはこちら↓

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