子供の集中力がつく、つかないはいつからどのように決まるのでしょうか?今回は我が家の子育てを例に、家庭で子供の集中力をつける方法についてお伝えします。
子供の集中力は家族の関わり方で決まる
子供に集中力をつけるには、どんなおもちゃを与えればよいのか?そういった疑問をよく耳にしますが、おもちゃの選択より重要なのは周りの大人の関わり方。ポイントは声掛けにあるとわたしは思っています。我が家では次の2つを特に意識しました。
①子供が集中しているときにむやみに声をかけない
②近くで見守り、集中が途切れたときに声掛けをする
具体的にどうすればよいかみていきましょう。
子供が集中しているときはむやみに声をかけない
子供が夢中で遊んでいるときは脳がフル回転しています。それを大人の都合で中断しては、せっかくのよい頭が悪くなってしまいかねません。遊びが盛り上がっているところに、予告なしに突然「今から出かけるから片付けて」とか「お風呂に入りなさい」とか、そういった一方的な声掛けをしていませんか?もし思い当たるとしたら、それは子供をよく観察していないからです。
近くで見守り、集中が途切れたときに声掛けをする
子供が集中しているときに邪魔をしない、というのは完全に放っておくということではありません。子供が視界に入る場所で家事などの自分の用事をしながら時々は子供に目を配っておくのです。大好きなお母さんやお父さんが近くにいるほうが子供も安心して遊べます。夢中になっていて、ふと気づくと周りに誰もいない!ということが度重なると、そもそも集中して遊ぶことができなくなってしまいます。そして、ちゃんと観察していると、夢中で遊んでいる子供もふっと集中力が途切れるときがあります。それは次のような場合です。
・うまくできて大人に見てほしいとき
・思うようにいかなくて嫌になりかけているとき
・遊びに飽きてきたり疲れてきたとき
砂山のトンネルやブロック、お絵描きなどの作品が完成して、子供が自分の中で何かを成し遂げたられたときは、やはり誰かに見せたくなるものです。そのときは、うんと褒めてあげたり感想を言ってあげたり、できたことを一緒に喜んであげたりすると子供は満足して、また次の遊びにとりかかれます。
また、子供が何かにつまづいているな、と感じたらちょっとヒントを与えてあげたり、「もう少しで完成しそうだね!」などと励ましてあげたりすると、子供の視点や気分が変わって、ふたたび集中して遊び始めます。
子供がそろそろ飽きてきたな、と感じたら次の行動を促すチャンスです。「一旦片付けて買い物に行こう」、などと誘えばすんなり応じてくれるかもしれません。公園など外で遊んでいても遊び疲れたり、薄暗くなってきたら子供は自然と帰りたくなってくるものです。ご飯の支度が少々遅れたって、たまには真っ暗になるまで思い切り付き合ってあげるのもよいですね。もし次の予定があるなら早めに子供に伝えおくことです。大人だって何かしている最中にいきなり相手の都合で中断されると腹の立つものです。
子供への声掛け 最も悪い例
逆に子供への声掛けが子供の集中力を途切れさせてしまう悪い例もあります。それは、子供が集中して何かをしているときに、大人が横から手出し・口出ししてしまうことです。子供がせっかく自分の頭で考えて一生懸命やろうとしているのに、「それじゃあダメだ」とか「もっとこうしたほうがいいでしょう」などと余計なことを言う必要はありません。そういう大人に限って、子供が「ここがわからないから教えて」と頼ってきたときには「自分で考えてみなさい」と突き放します。これでは、子供との信頼関係はこの先ずっと築けないでしょう。それが将来の反抗期につながり、「わかりきったことをいつも口うるさく言ってくる」「なんでも勝手に決めつけられる」「この人に聞いてもムダ」と思われて、話をしてくれなくなる原因となってしまうのです。
ここで挙げた例は息子が小さいときのものですが、高校生になった今でも同じことです。調子がよさそうなら余計な口をはさまず、疲れてるな、なにか思い通りにいかなくてイライラしてるな、とういときは話を聞くようにしています。
子供の集中力はいつからつける?
それでは、子供の集中力はいったい何歳頃から養われるのでしょうか?わたしの経験では、それは0歳の赤ちゃんのときからもう始まっているように思います。まだ寝たきりの赤ちゃんでもジムやメリーの動きをじっと集中して見ていたり、夢中で触ったり口に入れたりして感触を確かめていることがありますよね?せっかくひとつのものに集中しているときに、「ほらこんなのもあるよ」などと隣にぶらさがっているものを動かして目移りさせるのは大きなお世話です。赤ちゃんは困ったらぐずって知らせてくれるし、嬉しければニコニコしたりキャッキャ声を出したりするので、そういうときには助けてあげたり共感してあげればよいと思います
年齢別 子供の集中力を高める遊び

うちの息子がその時々で夢中になったのは以下のようなものです。
0歳~ ジム・メリー・プレイマットなど
2歳~ ミニカー、砂遊びなど
4歳~ プラレールなど
6歳~ 自転車など
10歳~ プラモデル
どれもごく普通で、特別なおもちゃを与えたわけではありませんが、とにかく集中しているときは邪魔しないように気をつけました。そして、小4でスポーツカーのプラモデルを初めて作ったときには、すごい集中力を発揮して2時間で完成。その年から大人向けの700パーツあるような本格的なプラモデルを作り始めることになります。その集中力が高校生となった今では勉強に活かされ、一日に何時間も平気で机に向かうことができています。
まとめ
子供の集中力を高めるためには
①子供が集中しているときにむやみに声をかけない
②近くで見守り、集中が途切れたときに声掛けをする
この2点に気を付けましょう。これを小さい頃から続けていれば、遊びに限らず習い事や勉強など子供の才能を伸ばすのにきっと役立ちます。家庭でも子供が集中できる環境を整え、お子さんの様子をよく観察し、お子さんの気持ちに寄り添う声掛けをぜひしてあげてください。



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